バイクのブレーキにはドラムブレーキとディスクブレーキの2種類がある
バイク初心者は、バイクのメカニズムについて大まかなことを把握しておくと、バイクに対する見方も変わりますし無理な使いもしなくなります。
バイクのブレーキには「ドラムブレーキ」と「ディスクブレーキ」の2種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
ドラムブレーキは構造が単純なため、低コストな点がメリットで、以前は多くのバイクに使用されていました。
ところが制動力をコントロールするのが難しく、最近ではごく一部のスクーターや、オフロード車のリヤブレーキにしか使われていません。
ドラムブレーキでは、ブレーキレバーを引くことによってワイヤーやロッドの力でドラムブレーキ内にある作動カムが回転します。
作動カムが回転するとドラムの内側にあるトレーリングシューとリーデングシューが開き、制動力が発生します。
シューを押し付けるメカニズムの違いによって、ドラムブレーキは「リーディングトレーリングタイプ」「ツーリーディングタイプ」「デュオサーボタイプ」の3タイプにさらに分類されます。
最近はメンテナンスが簡単なディスクブレーキが主流
最近では、メンテナンスが簡単で、しかも操作性と冷却性に優れているディスクブレーキが主流になってきています。
ディスクブレーキというのは、ブレーキを握るとマスターシリンダーがフルード液に圧をかけます。
マスターシリンダーというのはブレーキレバーのそばについている細長い筒のようなパーツのことで、普通は水辺に付いていますが、スーパースポーツのような高価なバイクになると「ラジアルマスターシリンダー」といって、垂直方向に動くタイプが取り付けられています。
ブレーキレバーを握ることによってマスターシリンダー内の液体がキャリパーを押し、キャリパーがディスクを挟むと、摩擦でブレーキがかかります。
これがディスクブレーキのメカニズムです。
ディスクブレーキでは油圧を利用しており、ブレーキを握る強さに比例して制動力も強くなります。
ですから、ブレーキがコントロールしやすく、長い下り坂などでも手加減を加えながらブレーキを掛けることができます。
砂利道や濡れた路面などでも、ディスクブレーキは優れたコントロール性能を発揮しますので、安定した走行を楽しむことができます。
ディスクブレーキを搭載したモデルはホイールを外さなくてもブレーキパッドを交換できるというメリットもあります。
カスタムパーツもいろいろなものが市販されていますので、自分でメンテナンスをしたり部品交換をしたりするのが好きなライダーにとっても、おすすめのブレーキシステムということになります。
しかし、メンテナンスコストが高いことも否めません。