オイルの種類を知っておこう


オイルの種類

バイク用のエンジンオイルは、種類が非常にたくさんあるため、一体どれを選んだらいいのか見当がつかないというライダーも多いのではないでしょうか。
オイルの種類としては、大きく分けると「鉱物油」「化学合成油」「部分合成油」の3つがあります。
これらの3種類はベースオイルと呼ばれるもので、これに添加剤を加えたものがエンジンオイルです。

鉱物油というのは原油を蒸留してから精製して作られたもので、比較的価格が安いという特徴があります。
天然に近い分、分子構造にばらつきが見られ、性能的にはやや劣るのですが、定期的に交換をしていればほとんど問題はありません。
化学合成油というのは、高度な技術によって不純物が取り除かれていますので、ハイパフォーマンスで潤滑性や耐熱性に優れています。
唯一のデメリットは、価格が高いということです。

部分合成油というのは鉱物油と化学合成油を配合したもので、品質的に双方のメリットを有しています。
価格の面から言えば化学合成油が最も高価なため、どんなバイクでもとにかく化学合成油を使用した方がいいといいわけではありません。
例えば古いタイプのバイクなどは、高性能オイルに合わせて作られていないので、鉱物油や部分合成油の方が逆に良い場合もあります。

オイルの粘度も大切

オイルを選ぶ際には、オイルの種類はもちろんのこと、粘度も非常に大切な要素です。
オイルの容器には「10W-30」あるいは「5W-30」などといった表記がありますが、文字列に数字がいくつ含まれているかによって、「シングルグレード」のオイルであるか、「マルチグレード」のオイルであるかを判断することができます。

「SAE50」などといったように数値がひとつだけ表記されているのがシングルグレードのオイルです。
シングルグレードは、現在ではあまり見かけられない古い規格で、ハーレーの旧車などに使われることが多いようです。

「10W-30」などのように二つの数値が表記されているオイルはマルチグレードで、「W」の文字は「Winter」の頭文字のことで、低温時の粘度を表しています。
右側の数字は高温時の粘度を表わしています。
バイクの取扱説明書には、どの数値のエンジンオイルが適切かが指示されていますので、これをよく守ってオイルを購入しなければなりません。

エンジンオイルというのは高価であればあるほど良いというわけでもなく、自分がどんなバイクを使用しているかによって最適なオイルも違ってきます。
どのオイルを選んだら良いか迷ってしまった時には、バイクショップでプロに相談してみるのが一番です。
エンジンオイルは酸化しやすいという特徴がありますので、保存には十分に気を配って短期間で使い切るようにしたいものです。