T型ハンドルの使い方

作業用の工具類

T型ハンドルの用途

T型ハンドルは、文字通り「T」の形状をしているハンドル工具のことです。
通常のドライバーやレンチのように直線ではなくT字になっていることからグリップがしやすく、力を入れて回転させられるというメリットがあります。

日常的にメンテナンスやDIYをする時には頻繁にボルトやナットの開閉をする機会があるので、T字ハンドルを使うことにより、飛躍的に作業を楽にできるでしょう。
棒状をしている工具と比べて置き場所がかさばりがちで、小さな工具箱におさまりにくいというデメリットもありますが、それでも作業の利便性を考えれば導入をするメリットは十分にあると言えます。
スパナやメガネレンチの場合、狭い場所で回転をさせるときいちいち穴から抜いて付け替えをしていかなければいけませんが、T字型にしていることでそうした手間もなくなります。

T字レンチは多くのメーカーで取扱をされており、特に二輪工具として多く使用をされています。
バイクの場合は狭い場所に多くの部品が組み込まれていることから、一つ持っておくと大変重宝するでしょう。

一見同じように見えるT字ハンドルですが、メーカーにより販売価格は1000円~1万円程度まで幅があります。
どこが違うかというと、主に耐久性やグリップ部分の性能に差異があるのです。

最も有名なT字ハンドルとしてKTC・ネプロス製のものがあり、こちらは1本8000円以上もする高級品です。
「Nepros(ネプロス)」というのはKTC社が販売する高級工具のブランド名ですが、中でもこのT字レンチは人気の高い製品として世界中で愛用されています。

もう一つ有名なのが同じく大手メーカーの「Snap-on(スナップオン)」社の面接触のないハンドルで、六角のボルトの角が接する箇所が丸く面取りされており、なめが起こらないように工夫がされています。
この面接触はスナップオンが特許を申請していましたが、80年代に期限が来て消失したことから他メーカーでも同様の工具が販売されています。

初めて購入をする場合には実際に品物を見て握ってみることが一番なので、長く使うことを考えてお気に入りの一本を見つけてみてもらいたいです。

使用時の注意点

T字ハンドルの先端部分はそれぞれのボルトの径に合うように数種類作られていますが、バイクのDIYで使用されるサイズは8mmと10mmだけで十分に足ります。
他のサイズのボルト開閉は通常のソケットなどで対応が可能なので、特に作業がしにくいこの2種類だけでもカバーしておくと便利です。

万能そうに見えるT字ハンドルですが、ボルトの径が大きくなりすぎるとかえって力が必要になり、作業効率が落ちてしまうというデメリットがあります。
一般的にT字ハンドルを便利に使うことができるサイズは14mm程度までと言われていますので、無理に大きなサイズまでセットで揃える必要はないでしょう。