アーレンキー(六角レンチ)の使い方

複数のレンチ

アーレンキーの用途

「アーレンキー」は、別名「六角レンチ」と言われる、L字型に曲がった先端部分が六角形になっている工具のことです。
まずなぜ六角レンチがアーレンキー(ALLEN KEY)と言われているかというと、これはもともとの発明者であるアメリカのウイリアム G.アレンという名前がもとになっています。

ちなみに「アーレンキー」という名称は大手工具メーカーである「APEX TOOL GROUP」によって商標登録されているのですが、工具として世界的に多く流通したことにより、六角レンチといえばアーレンキーといったように認識をされてしまっています。
ですので通称で「アーレンキー」と言われている製品であっても、APEX製品でないものは正確には「六角レンチ」であってアーレンキーではありません。

それはともかく、アーレンキーの用途は、先端部分が六角形の穴になっているボルトを開閉することです。
通常の工具で使われるボルトは頭の部分が+または-の形の溝をしていますが、それらは何度か開閉しているうちに「なめた」状態になりやすく、うまく工具で開閉できなくなる危険があります。

しかし六角ボルトの場合はそうしたなめが起こる危険が少なく、また強い力を使って締め付けをすることが可能です。
そのため自動車部品では+-のネジやボルトではなく、六角ボルトを使用するようになっています。

アーレンキーはL字型をしているので、回転することができる空間により持ち替えできるというのもメリットです。
長い部分に差し込むことで奥まった場所のボルトを開閉することができますし、逆に短い部分を差し込むことで小さな力で強い締め付けをしていくことができます。

六角ボルトにも径の大きさによって種類があるので、アーレンキーもいくつか本数がセットになっています。
使用されるサイズはだいたい決まっているので、自動車用のDIYでは多く使われるものだけがまとまって販売されていることも多いでしょう。

使用時の注意点

六角穴をしたボルトは、良く見てみると2種類があります。
一つは図形的な六角形をしていますが、もう一つは星型のような形です。

いずれも適合するレンチを差し込んで回転させますが、この時誤った形状のものを使ってしまうと+-ネジ同様になめが起こってしまう危険があります。
緊急の場合でやむを得ないという時には異なる種類のレンチが使用されることもありますが、日常的に異なる形状のものを使っていると必要なトルクを与えることができなくなるのです。

なお、六角レンチにも持ち手部分がハンドル状になっていたり、ラチェットレンチの先端に付け替えをして使えるようになっているものもあります。
十徳ナイフのように複数のサイズが一つにまとまっている便利な携帯工具もあるので、上手に使い分けましょう。