走行性能を高めるECUチューニング


ECUとは

バイクに乗り慣れてくると、ツーリングなどの際により走行性能を高めたいと言う欲が出てくるものです。
バイクの走行性を高める方法がいくつかある中で、今回はECUのチューニングについてご紹介しましょう。
ECUというのは「Engine Control Unit(エンジンコントロールユニット)」の略で、エンジンの駆動にはなくてはならないパーツです。

エンジンの制御装置であるECUは、点火タイミングや燃料系統の燃料噴射タイミング、燃料噴射量、フューエルポンプはもとより、吸排気系統のスロットル開度、過給圧、排気デバイス、排ガス還元量などを制御しています。
ブレーキ、アンチロックブレーキシステムやトランスミッションなどもECUの制御する範囲であり、プログラムされたデータに基づいてECUは走行時の状況に合わせた適切な指示を各機構に送っています。

バイクの出荷時には、バイクが正常なパワーで正しく作動できるように最適な制御値で各機構がプログラムされています。
ですから、ECUの書き換えを行うと走行性能に変化を出すことができます。
特にエンジンブレーキの軽減やアイドリング回転数の変更、フューエルMAPセッティング、イグニッションタイミングの変更などといった点でECUの書き換えが顕著に反映されます。

ECU書き換えをするメリット

ECUの書き換えを行うと、バイクが持つ本来のパワーを十分に引き出すことができるため、走行性能を自分好みにパワーアップすることができます。
例えばバイクのパワーが今ひとつ物足りない、エンジンブレーキが効きすぎる、燃費が悪い、あるいはマフラーを変更してからアフターファイヤーが多発しているといった不満がある際には、ECU書き換えを検討してみるのも一案です。

ECU書き換えをすることによって発生するデメリット

ECU書き換えは全てがメリットというわけではなく、いくつかのデメリットもあります。
最大のデメリットは時間と費用がかかるということで、自分の要求を満たそうと思うと、最適の乗り心地にチューニングするまでに何度も試行錯誤を繰り返さなければなりません。
よほど気心の知れたバイクショップでない限り、希望通りのECU書き換えは難しいと思って間違いないでしょう。

ECU書き換えによって発生するデメリットの中でも、特に深刻なのがエンジンに及ぼす影響です。
出荷時の状態を無理やり変えることによって、エンジンに負担がかかってしまい、パーツにダメージを与えることも考えられます。
パワーを重視しすぎるとエンジンにより多くの負担がかかり、パワーバランスが崩れやすくなりますので、燃費性能が落ちてしまうリスクがあることは否めません。
よほどのバイク通でない限り、ECU書き換えでエンジンに負担をかけすぎるのはやめておたほうがいいでしょう。