KTC


KTCの特徴について

KTCは京都機械工具株式会社が開発、製造を行う工具ブランドで、京都市に本社を持ち、手動工具や自動車やバイク向けの整備工具を製造しています。
ユーザーは「KTC」という名前の他に「京都ツール」という名称を使うこともありますが、どちらも同じものを指します。

もともと日本製の工具というのは精度が高いことで知られていますが、KTCは特にその中でも高級ブランドと見られていて、幅広い層から絶大な支持を得ています。
まさに日本のツールメーカーとしては代表的な存在となっていて、販売している商品の種類でも実際の生産数においても国内ナンバーワンとなっています。
さらに北米やヨーロッパを中心とした輸出も積極的に行っていて、世界的に高い評価を受けています。

KTCが人気の理由

KTCが人気の理由は、やはりその質の高さでしょう。
精度の高い作りとなっていて、ボルトやネジを締める時もKTCのツールだと確実にはめこむことができて作業がしやすいですし、角をなめるリスクが少ないのです。
こうした質の高さは、一貫して国内生産にこだわっているところにあります。

しかも大手製造企業には珍しく、下請けを使用することなく、基本的にすべてを自社工場で製造しています。
そのため、どの製品においても品質が保証されています。

もう一つの人気の理由は、工具のバリエーションが広いことにあります。
同じレンチでも、微妙に持ち手の部分の角度や大きさなどが違っていたりグリップが付けられていたりと、扱う部品や作業者の癖に合わせることができるのです。
サイズのラインナップも多いので、あらゆる作業に対応できる工具をこのブランドだけで揃えられます。

KTCの歴史について

京都機械工具は1950年に創業されていますが、それまでは第二次世界大戦より前から空軍が使用する工具を製造していました。
そこで培われた精度の高い製造スキルは戦後も継承され、トヨタ自動車が販売する車の車載工具として用いられるようになります。
これによりKTCの知名度が急速に上がり、自動車やバイク向けのツールブランドとして人気が出るようになります。

1960年代になるとアメリカにも工具の輸出を始めるようになり、世界的ブランドとしての地位を作り上げていきます。
さらに1970年代になると輸出専門の製造ラインも立ち上げ、本格的なツール販売に乗り出します。
1984年にはミラーツールやケーティーシーといった企業を吸収合併して、KTCブランドができあがります。
その後も、市販用のツール製造だけでなくトヨタのタッグを組みF1チーム向けのプロ仕様のツールを提供するなど、高級ツールブランドとしての地位を固めていくようになります。