バイクのエアサスペンションについて

サスペンション

空気の圧縮を利用した快適なサスペンション

エアサスペンションの仕組みは、従来からあるコイルスプリングとは異なり、振動によるストロークで空気を圧縮し、その反力を利用することでショックを吸収するものです。
広くエアサスの略称で親しまれ、長期間使用してもサスペンションのヘタりが少なく、エアを調整すれば硬さの調節が出来る事から、主に走行時の快適性を求めるツアラータイプバイクなどのリアサスに使われています。

まだまだバイクではそれほど多いとは言えませんが、タンデム走行やツーリングで荷物を満載しても踏ん張ってくれるので、ツアラーには最適と言えるサスペンションです。
従来のコイルスプリングとの差異は、サスペンションの耐久性能と静音性能が高い点だと指摘されます。
またエアの調整で硬さが調節できる点は、さまざまな走行条件やライディングスタイルにピッタリなサスのセッティングが出来る点が嬉しいですね。

乗り心地が快適な点が最大のメリット

エアサスの最大の長所は、ライディング中の快適性にダイレクトにつながる乗り心地の良さにあります。
エアを圧縮することにより走行時の路面のショックを吸収しますので、これまでのサスペンションと比較すると、よりスムーズで不必要な振動が低減されたライディングが可能です。

エアサス装着の間接的な効果として、長距離・長時間のロングツーリングではライダー疲れの少なさを通して、セイフティツーリングにも繋がります。
神経を使い疲れやすいタンデムツーリングや荷物の多いキャンプツーリングなどの場面では、特にエアサスの恩恵を感じやすいのではないでしょうか。
このように様々なシーンでメリットを感じるエアサスですが、あえてデメリットを挙げるとすれば、価格面で一般的な車種相場よりも通常高くなるケースが多いため、コスト面での負担が増えてしまうことです。

また近年では、リアサスだけでなく、これまでフロントフォークで使われてきたコイルスプリングの代わりに圧縮空気を使用して、フリクションを無くし扱いやすくするのみならず、フロントフォーク・トータルで約800gの軽量化を可能としたものも登場しています。

エアサスは事後でも装備可能

最近は、元々エアサスを装備していないバイクをカスタマイズして、後付けでエアサスを装備するライダーも増えてきました。
中古バイク市場にも、カスタムで後付けしたエアサス装備車も数多く流通しています。
特にカスタマイズされた後付けのエアサス車として注目されるのは、ビッグスクーターです。

カスタマイズに当たっては市販されるエアサスキットを利用する方法が最も手軽かつ確実で、キットの価格は20万円程度が目安です。
快適なライディングのために、ぜひエアサスペンション装備を選択肢に入れて見られてはいかがでしょう。
コスト面でのデメリット以外ではさまざまなメリットがありますので一度違いを実感してみてください。